メカニズム

【ぽかぽか快眠】深部体温の動きを理解して、温まりにくい冷え性や、寝付けない入眠障害を効率よく改善する

Homeostasis

これから、快眠のためにいろんな改善に取り組みたいと思っているひとには、この記事で紹介する身体の動きについて目を通しておくと、きっと助けになると思います。

 

なぜなら、世間には、実に様々な健康法やサプリなどがあふれているからです。

 

身体の動きを理解することは、なんのために、どんな効果を期待して取り入れるべきかを、自分のあたまで選び取る助けになります。

 

何より、理屈と原理を押さえていれば、巷にある快眠法を、自分にあった方法にカスタマイズすることだってできます(*’ω’*)!

 

よめ
よめ
知ってるだけで、結果は10倍違います(*’ω’*)

 

体温のホメオスターシス

人間の身体って、知れば知るほど、小宇宙といっても差し支えのないほどよくできているな。と、本当に感心してしまいます。

 

そんな人間の身体を、小宇宙たらしてめている機構のひとつが、ホメオスターシス(恒常性維持)です。

 

ホメオスターシスを、体温機構にフォーカスすると、ユニークな2つの特徴が見てとれます。

【高度な体温機構】

  1. 環境の変化に対して、明確な優先順位をもつ
  2. 局所の変化に対して、局所での解決を図る
よめ
よめ
ほんと、この2点に集約されます(*’ω’*)!

 

環境変化に応じて変化する、体温の優先順位

人間の体温の優先順位を説明する前に、まずは、平時の(暑くも寒くもない)外気環境の身体の状態を確認しておきましょう。

外気が適温のときの、人間の体温分布はざっくりとこうなります。

 

▼通常:体温分布イメージ

体温分布イメージ

内蔵や脳といった臓器は、効率のよい細胞活動を行うために、体表よりも高めの約37℃の体温維持が必要です。

この深部体温で覆われた臓器たちは、身体にとっても最重要部位です。

よって、外気が低いときでも、優先的に深部体温維持が試みられます。

 

 

この深部体温と外気環境の連動には、おおよそ3つのパターンがあることを押さえておきましょう。

  • 外気温が低いとき
  • 深部(通常)体温が高いとき
  • 深部体温が適温よりも下がったとき

 

よめ
よめ
この3パターンが、体温機構のキモです

 

外気温が低いときの身体の変化

外気温が低いときは、身体の至る所から熱が奪われます。

冷たい外気によって、自らが生産できるエネルギー(熱)以上に身体を冷やされると、人間の身体は、生き残るために一番大事なところに熱を集中させます。

 

結果、以下のような体温分布になります。

 

▼外気温が低い時:体温分布イメージ

深部体温2身体の中でも、最も生命維持に重要な器官は、内蔵や脳といった臓器です。

そのため、身体の中心部周辺の体温維持が、最優先部位となります。

結果、体内で生まれる熱は、深部体温維持に優先的に割り振られますし、末端への体温供給は必要最低限になります。

生命を守るための大事な機構ですが、これが手足が冷たくなるときの体内の動きです。

 

 

外気温が低いときに手足の温度が充分に上がらないこと自体は、身体の自然な動きです。

ただし、手足(末端)の温度が下がりすぎるひと、下がっても上がりにくいひとが、末端冷え性の方と言えます。

 

ある程度熱代謝が良ければ、多少外気温が低くても、深部体温維持に体温が集中しすぎることはありませんから、熱代謝が苦手な体質である可能性も・・・あります。

 

深部(通常)体温が平熱より高いときの身体の変化

先ほどとは逆に、深部(通常)体温が高くなったときにも身体には変化が起きます。

 

高すぎる体温は、脳にも内蔵にも、悪影響を与えます。

 

具体的にいうと、約41℃になるとひとは意識がなくなり、約42℃になると生命に関わります。

つまり、生命維持の観点からしても、高すぎる体内温度になったときには、下げる必要性があります(*’ω’*)。

 

▼深部(通常)体温が高いとき:体温分布イメージ

深部体温から熱源が伸びて手のひらから発散のイメージ

あくまでも概念図ですが。

 

深部体温が高くなりすぎると、余剰な体温は体中の血液に乗って拡散されます。

 

結果、深部体温を中心に徐々に高体温ゾーンが拡張されます。

 

最終的には深部から掌や足の裏まで高い体温を保持した血流が循環します。

 

首や脇の下、内太ももの鼠径部など、主に皮膚の薄いところを中心に、発汗による体温低下を促します。

 

 

 

そして、身体の中でも熱発散効率のよい、首・脇の下・内太もも・肘や膝の裏・手や足の甲など、全身の放熱機構をフルに使いって全力で体温を下げます。

中でも手や足の甲からの放熱は、緩やかに時間をかけて深部まで身体を冷やす優秀な冷却機構になっています(*’ω’*)。

深部体温から熱源が伸びて発汗で熱発散のイメージ

 

よめ
よめ
全身から汗をかくようなときは、深部体温もあがっているときですね
  • 深部体温上がると、抹消を含めて身体全体熱を持つ
よめ
よめ
末端冷え性さんの問題解決のキーは、実は深部体温を上げることにあるんです(*’ω’*)

 

 

【雑学】

通常、タンパク質は42℃を超えると、フライパンで卵が焼けるように凝固します。

ただ、割愛しますが、いろんな仕組みによって、人間が自身の熱で焼肉になるほどには身体は熱を持ちません

その前に死に至ります。

 

深部(通常)体温が平熱より低下したときの身体の変化

放熱と蓄熱を繰り返しながら、人間は体温を維持していますが、放熱による体温低下は、たびたび深部体温平熱よりも下げます。

1℃程度の低下は、自然現象ですしメリットもありますから、心配する必要はありません。

 

ただ、眠りをテーマとする本ブログでは、深部体温が下がるときの身体の変化は見逃せない大事なポイントです。

ぜひとも押さえておきましょう(*’ω’*)。

 

よめ
よめ
特に注目してもらいたいのは、平熱から約1℃体温が下がった時の身体の動きです。

 

▼深部体温の温度と、身体への影響を表にしてみました(*’ω’*)

深部体温(直腸など) 意識 状態
37℃(一般的な平熱) 正常 正常
36℃~35℃(平熱マイナス1℃) 正常 睡眠
35℃~33℃ 正常 低体温:軽度
33℃~30℃ 無関心 低体温:中度
30℃~25℃ 錯乱・幻覚 低体温:重度
25℃~20℃ 筋硬直 低体温:重篤

 

興味深くないですか?

平熱から約1℃体温が下がると、ひとは眠くなります。

 

この催淫作用は、単純に体温低下のみによって引き起こされるわけではありませんが、体温が低下すること自体に、次のような効果もあります。

【体温が1℃下がると起こる細胞機能の変化】

  • 酸素消費量の低下
  • エネルギー生産の低下
  • 臓器機能の低下

 

睡眠は身体機能の休息機構ですから、睡眠時に、臓器を休めるために体温が下がるのは、とても合理的な仕組みといえます。

とはいえ、深部体温の低下に催淫作用があることを初めて知ったとき、ぼくはちょっとびっくりしました。

  • 深部体温が下がると眠気に襲われる

 

 

よめ
よめ
ただし、下がりすぎる体温にはデメリットしかありませんから、注意が必要ですよ

 

ちなみに、35℃以下にまで下がると、低体温症とよばれる危険な状態になります。

 

【深部体温:35℃以下】

35℃~33℃は、震えや挙動など、表面的な変化は感じないかもしれませんが、内臓機能はかなり低下しています。

そのため、生理不順・不妊・便秘・自律神経症・・・など「よくわからないけど調子悪い」となっているケースも多々あります。

いろいろ検査しても明らかにならない場合は、低体温症の可能性もありますから、かかりつけ医に相談することをおすすめします。

 

【深部体温:33℃以下】

33℃以下になると、第三者から見ても明らかな異常が見て取れます。

震えや、幻覚や錯乱なども起こります。

 

なお、通常は睡眠導入時や深い睡眠時でも、体温の低下は1℃程度ありますから、その範囲で健康に悪影響が及ぶことはありません。

 

むしろ、睡眠障害のあるひとは、うまく深部体温を下げられず睡眠導入機能を活用できないケースも珍しくありません。

たかが1℃程度の深部体温低下のメカニズムではありますが、このメカニズムをうまくコントロールし、スムーズな入眠プロセスを思うがまま機能させたいと思うのはぼくだけでしょうか(*’ω’*)!

  • 日常生活で起こる約1℃(睡眠導入)の体温低下は、健康に被害を及ぼさない
  • 「深部体温マイナス1℃⇒催淫」の作用をうまく使って、スムーズな入眠プロセスをしっかり機能させたい

 

よめ
よめ
さくっと読み進めてくださった方は、深部体温というワードの違いにご注意ください

ぼくたちが一般的に測っている体温「深部体温」ではありません。

深部体温は直腸や胃の中で検温しますので、知りたいひとは病院で検査してもらってください。

 

脇の下とか舌下では計れない体温です(*’ω’*)。

 

局所の変化に対しては、局所での解決を図る身体機構

人間の身体の素晴らしき恒常性維持機能の2つめがこちらですね。

局所で起こった冷えや温度上昇は、局所で完結させてしまう柔軟性です(*’ω’*)。

 

例えば、手足が火傷したり、水風呂に浸かったからと言って、内臓温度が末端細胞と同じように体温の連動がおきてしまうと大変です。

それこそ、外気温にもダイレクトに影響されてしまうということですから、変温動物のように、寒くなると動きが鈍ったり、暑い日にはぐったりと疲れてしまいます。

 

よめ
よめ
そうならないのは、「局所で起こった温度変化は局所で対処できてしまう」身体の自己防衛機構のおかげなんです

 

▼局所が温まったときのイメージは、おおよそこうなります。

局所断熱

人間の細胞や血液や、その他もろもろもろの細胞たちは、

元来が精度のよい断熱材であり、保冷機構を備えています。

 

 

左図のように、末端が局所的に温められたとしても、

局所で発生した熱は、深部体温に影響させることなく、

局所周辺で熱発散を行い、状態の鎮静化が行われます。

 

 

 

 

とっても素晴らしい機能なんですが、深部体温のコントロールを難しいものにしているのも、この機能が影響しています(*’ω’*)。

 

よめ
よめ
局所をちまちまと温めたところで、いつまでも手足がぽかぽかしないのは、局所での発熱⇒熱発散が行わるからです。末端部位を温めたいなら、深部体温を温めない限り、いつまでも寒いままです
  • 局所の温度変化は、深部体温に影響を及ぼさない

 

まとめ

人間の体温の変化に伴って動く身体の変化について、一緒に見ていただきましたが、この記事を読んでもらって、身体と体温の面白さに、ちょっとだけでも目覚めてもらうと・・・個人的には嬉しいです(*’ω’*)。

 

そして、身体のもつ体温の動きや機能を理解すると、次の答えもおのずとわかります。

  • ぼくたちが「熱心にコントロールしたい体温=働きかけるべき体温」はどこか?
  • 手や足の先をちょっと温める程度では、なかなか全身が温かくならないのはなぜか?

 

その答えは以下の通りです。

  1. 身体全体に大きな影響力をもつのは、表層や抹消で簡単に計れる体温ではなく、深部体温と呼ばれる、内臓周辺の体温です。
  2. 軽度の外部刺激によって起こる局所的な熱変化は、身体が本来備え持っている自己調整機能によって、身体全体が発熱する前に、その場で処理されます。
  3. 対して、内部刺激によって深部体温が上がると、身体全体の熱も上がり、末端部位の温度も上げることができます。

 

この3点、初めて聞いたひとも、聞いたことがあるひとも、大事なポイントです(*’ω’*)!

 

この身体のメカニズムをきちんと理解すると、なかなか手足の冷えが収まらない冷え性のひとが、身体を温めるときの押さえるべきアプローチの仕方や、睡眠障害のあるひとの入眠サイクルの改善プランを実施する時の注意点がどこか?を理解するのに大いに役立ちます。

 

そして、一見難しそうな深部体温のコントロールですが、ちょっとしたコツさえつかめば比較的簡単に、ぽかぽか体質に改善できますので安心してください(*’ω’*)。

 

 

今回はちょっとうんちく寄りな雑学記事でしたが、今後のあなたのお役にはきっとたてるはずです。

長くなったので今回はひとまずここまで(*’ω’*)。

 

では、おやすみなさい☆